特別養護老人ホーム(特養)の申し込みと待機について
【はじめに】 一般的に特養に入居するには2~3年間は待たなくてはならないといわれています。確かに申し込んですぐに入居できるわけではありませんが、以下のような事情により、おひとりおひとり入居までの期間が異なりますので、参考にしていただければ幸いです。
【2種類の特養】 先ず特養の種類について説明いたします。寿ノ家には多床室とユニット型個室という2種類の特養があります。
・多床室 いわゆる大部屋です。定員は1部屋3~5人となっています。このタイプは広域型とも呼ばれ、お住いの市町村に関係なく入居可能です。寿ノ家は石和拠点で定員64名の多床室の特養を運営しています。
・ユニット型個室 ひとつのユニットには共用のリビングを中心に9~10部屋の個室が配置されています。このタイプは地域密着型特養とも呼ばれ、笛吹市にお住いの方のみが入居できます。寿ノ家では石和拠点で定員20名の特養いさわを、一宮拠点で定員29名の特養いちのみやを運営しています。
【特養待機のポイント】
①多床室(大部屋)に比べユニット型個室の方が比較的早く入居できる場合が多いです。
これはユニット型個室の利用料が、多床室に比べて高いため入居希望者が少なくなる傾向にあるからです。
寿ノ家では多床室とユニット型個室に同時に申し込むことが可能ですので、先にユニット型個室に入居していただき、多床室に空きが生じた段階で移っていただくことも可能です。
②必要に応じて連絡をお願いします。待機順位は常に変動します
よく入居まで何番目ですか?という質問を受けますが、正確な順番をお知らせすることは非常に難しいです。理由としては将来自宅で過ごせなくなった場合に備えてお申込みになっている方や、持病が悪化し長期で入院になる方など日々状況が変化しているためです。また多床室は性別により順番が前後する場合があります。
また状況が変れば入居順位が変更になることもあります。特に次のような場合は連絡をお願いします。所定の審査により通常よりも早めに入居が認められる場合があります。
*ご本人様の事情:「要介護度が変更になった(特に要介護3以上になった場合)」「認知症が重度化した」など
*ご家族様等の事情:「主たる介護者の長期入院」「経済的援助をしてくれていた親族の死亡」など
③特養の待機期間中でも使えるサービスはたくさんあります。特養への入居を待つ間は他のサービスを利用しながらお過ごしになる方が多いです。
*ショートステイ:ご自宅での生活を基本に3~4日や1~2週間など短期間のお泊りが可能です。利用できる期間は介護保険の認定期間の半分が目安となります。またショートステイの他にデイサービスのご利用を組み合わせることで、ご本人様の身体機能の維持、ご家族様の負担軽減にも繋がります。寿ノ家では定員16名のショートステイと定員40名のデイサービスを運営しております。
*グループホーム:認知症の方が協同で生活している施設です。特養は原則として要介護3以上でないと入居できませんが、グループホームは医師により認知症と診断された方であれば要介護1~2の方でも入居可能です。ただし地域密着型の施設であるため笛吹市の方でないと入居できません。寿ノ家では石和拠点で定員9名の、御坂拠点で定員18名のグループホームを運営しています。
*その他:寿ノ家では小規模多機能型居宅介護「寄りあい所」を石和拠点と御坂拠点で運営しています。寄りあい所はご自宅での生活を基本に必要に応じて「通い」「泊り」「訪問」のサービスを組み合わせてご利用できます。まだ特養への入居はまだ早いという方でも、ときどき訪問を受けたり、通いや泊りのサービスを利用することで、他者との繋がりを作ったり、ご家族の介護負担の軽減に繋がります。ただし地域密着型の施設であるため笛吹市の方でないと利用できません。寿ノ家では石和拠点と御坂拠点で「寄りあい所」を運営しています。また甲州リハビリテーショングループの他のサービスをご紹介することもできます。
【まとめ】特養の申込みや待機については、個々のケースによって様々な方法が考えられます。また利用料金については御本人様の介護度や所得等により異なりますので「申し込みを検討したい」「将来のために話だけでも聞いておきたい」というご希望がありましたら、お気軽にご相談ください。