燈々無尽

医療法人銀門会の創立60周年を心からお祝い申しあげます。

顧みますと、昭和40年、故・島津壽秀先生が、青空温泉の湧く石和町(現・笛吹市)に、県内初となるリハビリテーション病院を開設されました。当時は、温泉を利用したリハビリなど見向きもされなかった時代であり、まさに未知の分野への挑戦でありました。

その後、リハビリテーション病院を核として、介護や障害者福祉、さらには難病医療といった、医療機関の枠を超えた事業へと展開され、今日のようなケアミックス型の一大グループへと成長を遂げられました。

「銀門会」と命名されたのは、「銀」、すなわちシルバー世代に開かれた施設であることを願っての、島津先生の思いからと伺っております。

島津先生が大切にされたのは、「患者ファースト」「地域ファースト」の精神でした。リハビリテーション病院の開設をはじめ、養護老人ホームや障害者のための病床の設置、地域包括ケアシステムの構築、さらには交通事故等による記憶障害、高次脳機能障害への支援拠点づくりなど、全国に先駆けた取り組みを続けてこられました。

これらは、先生の進取の気性と、地域への深い奉仕の心によるものと受け止めております。

そして、島津先生の志は、銀門会のDNAとして、現理事長・佐藤吉沖先生をはじめとする職員の皆様の中に、今もなお脈々と息づいていると感じております。

燈々無尽――島津先生の進取の気性と地域への奉仕の心という、地域医療にともされた灯火は、尽きることなく、これからも受け継がれていくことでしょう。

結びに、銀門会のますますのご発展を心から祈念し、祝辞といたします。

一般社団法人山梨県医師会 会長

鈴木 昌則

創立60周年記念誌